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2019年度スマート・ライフ・プロジェクト 公式キャラクター・野村萬斎さんインタビュー
「笑いは健康の元、健康だからこそ笑える」

 

2019年度スマート・ライフ・プロジェクト公式キャラクターの野村萬斎氏

すっと背筋を伸ばし、一つひとつのことばをていねいに語る野村萬斎さん。その声は、部屋全体の空気や、その場にいる人の体を震わせるように響きます。狂言師として全国で年間200回以上の舞台に立ち続ける中、2019年度スマート・ライフ・プロジェクトの公式キャラクターに就任するなど、ますます精力的に活動する萬斎さん。そのあふれ出る活力の源や、ご自身の健康活動について伺いました。

狂言師として多忙な毎日の中で、どのように健康管理をされていますか?

狂言というと、あまり動かないイメージがあるかもしれませんが、舞台上では端から端へと動きますし、お客さまとの距離も近いので緊張感もあります。一つの舞台に立つだけでも体力が必要で、それが連日続くことも多いのでかなり大変です。
狂言師は、しぐさや声など体を使って演じる仕事。やはり体が資本なので、常に自分の体と向き合いながら調子を確認するようにしています。

「狂言師は体が資本。健康管理は大切です」

気をつけているのは、疲労を翌日に持ち越さないことです。軽い運動で汗を流したり、マッサージをしたり、最近は入浴や睡眠にも気を配っています。疲労回復に効果があるという入浴剤を入れたぬるめのお湯に浸かることでリラックスし、短い時間でもできるだけしっかり眠れるようにしています。
一日の公演が終わったあと、緊張していた体と心をちゃんと緩めてあげることで、翌日の舞台でもしっかり「体が鳴る」んです。

体が鳴る、とはどういうことでしょうか?

狂言の舞台ではマイクを使わず、体全体を振動させる独特の発声法によって客席全体に声を響かせています。前日の疲れや緊張が残ったままで体が固まっていると、声の響きが悪くなってしまう、つまり「体が鳴らなくなる」のです。体調は声の良しあしにも直結します。

お話を伺っている今も、萬斎さんの全身から声が出ているような不思議な感覚でした(笑)。狂言に由来する発声なのですね。

口の動きと声の出どころが違うとよく言われます(笑)。実際計測してみると、「足の裏からも声が出ている」と言われたこともあります。

ところで、食生活についてはいかがですか?

公演中は舞台中心なので、夜遅くに食べなければいけないなど、食事は不規則になりがちです。それでも、できるだけ野菜中心の食事を心がけ、炭水化物などのエネルギー源は公演の直前に摂るようにしています。

多忙な毎日の中でストレスはどのように解消していますか?

私の場合、狂言を演じることがいちばんのストレス解消法なんです。舞台は緊張感もありますが、自己表現を通して発散する場でもあります。狂言は、楽しみであり、生きがいです。 私に限ったことではなく、多くの方にとって、熱中できる趣味や仕事を持つことはストレスを溜めず、健康を維持する秘訣ではないでしょうか。

「熱中できることに打ち込むことは、健康に良い影響を与えると思いますよ」

確かに、好きなことを続けていたらいつの間にか健康になっていた、というのは理想的です。健康寿命をのばす国民運動であるスマート・ライフ・プロジェクトの公式キャラクターとして、健康を維持するために実践していることを教えてください。

1年に1度は必ず健診に行き、体の状態を客観的にチェックするようにしています。怠けそうになったとき、健診結果の数値は現実を見せてくれるので気が引き締まります(笑)。
また、変化を楽しむ、ということも大きなポイントです。自分の体と向き合い続けていると、「今日はやけに爽快だな」と思う日があります。そんな日は体のキレや声の張りも良いので嬉しくなりますね。
健康寿命を楽しみながらのばしていくためには、そういった体の小さな変化に目を向けることも大切だと思います。

最後に、健康活動に取り組む方々にメッセージをお願いします。

「笑いは健康の元、健康だからこそ笑える」。狂言は笑いをテーマにした演劇なのですが、ふだんの生活の中でも笑うことと健康は、すごくつながっていると思います。楽しく健康管理を心がけ、にこやかで健やかな生活を一緒に送りましょう!

「笑いは健康の元、健康だからこそ笑える」狂言師らしいエールをくださった萬斎さん

ありがとうございました!